イタリア料理店La Bella Luna

ローマ、イタリア BOOK@
vol.5
<2004・11・16>

久しぶりの趣味三昧です。1年半近くもほったらかしにしてしまいました。
今回は ローマとイタリアの歴史の本です。

最近、ローマ関係の出版物多いですね。
しかもいろんなテーマで。
高価な本も、ビジュアルモノも、新書も、文庫もそう思って書店を一回りするといろいろあ
っておもしろいです。
TVでもNHKがローマ帝国の特別番組を近日放送するとか。
興味は尽きないですね。

ここでは、僕がいままでに読んだ中から、面白かったものをいくつかご紹介しましょう。

まずは、そのものずばり
『ローマの歴史』I・モンタネッリ著(中公文庫)
この本のほしい方はローマの歴史中公文庫

これは、有名だから知ってる人も多いだろうけど、本当におもしろいですよ。
よみやすいし、歴史の本というより、ドタバタ時代劇って感じで、どんど
ん読めます。

ローマの起源の神話からしてもうドタバタの連続。かといって、不真面目かというとそんな
ことはなく、歴史の事実を捻じ曲げてるわけでもなく、ただ、大昔の偉人たちがぜんぜん
偉人じゃなくて、まるで同じ時代に生きてる生々しい人間のイメージで歴史が読めちゃ
う。
ハゲで女好きのジュリアスシーザーとか、下痢でくるしんでたアウグストゥス(初代皇帝)と
か、、、。

ローマの面白さって、今と通じるところがたくさんあるからでしょうね。
欲につっぱた政治家がいたり、それを批判する評論家がいたり、
グルメブームがあったり、温泉ランドみたいなのがあったり、
色恋沙汰のスキャンダルがあったり、血なまぐさい戦争や事件や、、、。
文明の規模も生活スタイルもなんか今と通じるところがそこかしこに、

ローマの遺跡を見た人は、あれが真新しくて、石の建物にいろんな装飾もあった頃を想
像してみてください。石とレンガとコンクリートでできた建造物に、彫刻や装飾や、今は失
われた部分を復元したイメージを創造してこの物語を読むと、ほんとにわくわくするほど
現代的だから、ぜひ、読んでみてください。


その続きといってもいいのが
『物語イタリアの歴史 解体から統一まで』
藤沢道郎著(中公新書)   この本がほしい方は⇒物語イタリアの歴史―解体か...中公新書

この著者、実はモンタネッリの『ローマの歴史』の訳者です。
だから、同じように、生き生きとした感じで、ろローマ帝国末期から、近代イタリア統一ま
でが一気に読めちゃいます。その時代時代の人を中心に物語が進んでいくので、しか
も、モンタネッリ同様、その人の性格やら生活スタイルやら人生がリアルに描かれてるの
で、イメージが描きやすくてなんとなく学校世界史では細切れだったり、空白
だったりするこの千5百年余りがばっちりわかっちゃう
ゲルマン人の乱入でガタガタになってた西ローマ帝国末期の薄幸の皇女ガラ・プラキディ
アから始まって、聖フランチェスコ、作家ボッカチオ、銀行家コジモ・デ・メジチ、
彫刻家ミケランジェロ、好色家カサノーバ、作曲家ヴェルディまで、駆け足の千
5百年だけど、ぜひ、おすすめの1冊です。

歴史よりも小説好きな方には、
これもまた、イタリアものといえばこの人!という作家、塩野七生
『愛の年代記』(新潮文庫)
                      この本がほしい方は⇒愛の年代記

この方、今、『ローマ人の物語』が今有名ですが、この『愛の年代記』は、
イタリアの中世末期からルネッサンスにかけての“女性の恋、哀
しみ、、、”がテーマの短編集です。その時代に生きたイタリア女性の人生について、史
実を元に創造をふくらませた愛の物語が9編収められています。ちなみに私が一
番好きなのは、元イタリア人で数奇な運命の末にトルコの海賊というかトルコ海軍の司
令官に、王女の身代わりとして会見した女官が一目で恋に落ちてしまうが、敵であり異
教徒であるための許されぬ恋心。誰にも胸のうちを明かせぬまま遠い異国の便りに密
かに心を振るわせるという「エメラルド色の海」ですが、みなさんはどうですか?

ちなみに塩野七生の痛快!ローマ学 というビジュアル的にわかりやすく
ローマ史が読める本も話題なので紹介しときます。
お店にありますので手にとって見たい方はどうぞ。



さて、最後はちょっとかわったローマ史の本です。
『ローマの泉の物語』竹山博英著(集英社新書)
                    この本がほしい方は⇒ローマの泉の物語集英社新書

これは、今年の夏に出たばかりです。ローマには街のあちこちに噴水があって、彫刻が
あってというのは、皆さんもご存知の通り。街のあちこちに実際今でも飲める水が出てま
すね。有名なトレヴィの泉だけでなく、さまざまな泉が古代ローマから近代にかけて
作られています。ローマというと水道橋も有名ですが、進んだ土木技術で水道を引いて、
その途中や終点につくったのが、彫刻や記念碑付の噴水とか泉だそうです。
だから、泉は水道を計画して引いた皇帝や教皇たちの記念碑で権力誇示の
ためや市民生活の中心だったり果ては帝国や教皇領の安泰のしるしだったりしたそうで
す。泉について見ていくことでイタリアの歴史を見て、彫刻・建築・美術の歴史を見ていく
ことにもなるこの本。けっこうマニアックなようですけど、面白いです。

今回ちょっと長くなっちゃったので、このくらいにしますが、いろいろ中身の話も面白いこ
とがたくさんあるのですが、実際に読んでもらうほうが手っ取り早いので、ぜひどうぞ。
もちろん、当店にも置いてありますので、ご来店のときにでもパラパラとページをめくって
いただいても結構です。では、また。


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